Law Maniac Returnsでタグ「著作権」が付けられているもの

 以下のすべての要件を満たす場合、従業員が創作した著作物の著作権は法人に帰属します。(著作権法15条1項)

 1.著作物の創作が法人その他の使用者(法人等)の発意に基づいていること
 2.法人等の業務に従事する者が創作したも のであること
 3.職務上著作物が創作されたものであること
 4.法人等が自己の名義の下に公表するものであること
 5.著作物の創作に際して、契 約や勤務規則その他に別段の定めがないこと


 米国の著作権法にも同じような制度があるのですが、本来、アーティストの卵達に彼ら自身の権利を教えるべき教育機関が、著作者から権利を奪っている、と、レッシグ教授が On teaching artists' rights  と題するブログ記事において痛烈に批判なさっています。

 ところで私がこの記事で釘付けになったのは、次の一文です。

Film schools are in the business of creating filmmakers -- artists with film. Their job is to teach both the skill and the ethic of an artist. The skill in making film; the ethic of creating art.

 芸術を創造することについての倫理....................... 
 そうですよね、教えるはずですよね。
 でも。
 
 「左右、逆ならOKですか?」
 「色が違えば、大丈夫ですよね?」

 この子達に、ただひたすらに独創性を追い求めた時期はあったのでしょうか、と、あったとすれば、いったいいつ、アーティストとしての魂(倫理)を失くしてしまったのでしょう....


 「だけど、仕事で描いたんだから会社のものなんでしょ。会社が責任取るんですよね?」

 
 ............... 権利を侵害した張本人が責任を問われないわけはない、と、懇々と。
 他者の権利に敬意をはらわない企業姿勢の罪深さとともに、職務著作制度の罪深さを思います。


 ある勉強会で、著名なキャラクターのライセンスを管理する会社のリーガルの方がおっしゃいました。

 「 常々我々は、" コンテンツ " などと、軽々しい言い方をしないで欲しいと思っています。
  作品、と、言っていただきたい。」

 この矜持が受け継がれてきたからこそ、このキャラクターは何十年もの間、利益を生み続けているのだと思いました。
 翻って......

 他人様の作品を真似するな、と言うたび、返ってくるのは
 
 「ゼロからは創れない。」

 という台詞でした。

 先達の作品から刺激を受けることと、左に「サンプル」を置いて、右でトレースすることとは違いませんか?
 と、問い返すと、黙ってしまうのです。


 私は、彼らが、本気でゼロから1を作り出す努力をしたことはないと思っています。
 一度でもその経験があれば、この台詞は出てきません。

 そして、彼らをこの状況に追い込んでいるのは、間違いなく経営者です。